私選、このマンガがよかった2011
新年が明けましてもう2週間が過ぎようとしているわけで、なかなか今さら感が漂っておりますが、2011年の私選マンガベスト5冊です。
2011年に出版されたマンガ単行本で、私が読むことのできたマンガ単行本から、振り返って「おもしろかったなあ」としみじみとした5冊選出していきたいと思います。
なんだか、すごい統一感のあるというか、偏狭なというか……、そんなセレクトになってしまいましたが(笑)
あねちゅう(1)
あねちゅう!溺愛悶絶美奈子さん 1 (BUNCH COMICS)
- 作者: 青稀シン
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/06/09
- メディア: コミック
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「アヘ顔」の亜種である「おへ顔」はこちらです。
「マジでショタコンのキチ」なお姉ちゃんがかわいい弟に萌え狂うマンガです。
とはいえ、お姉ちゃんは弟に性的な欲望を抱いているわけではなく、ドロドロの近親相姦モノではありません。ブラコンギャグです。
で、その弟への萌え方が尋常じゃないわけです。
弟の下着の匂いを堪能しようものなら、白眼になって全身を痙攣させながらよだれと鼻血がドボドボ。
弟に萌えた衝撃がものすごい迫力でページを埋め尽くしてます。
あんまりにもお姉ちゃんの身体が気持ちよさそうなので、思わず爆笑しちゃうのです。
今日のあすかショー(2)
今日のあすかショー 2 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
- 作者: モリタイシ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/09/30
- メディア: コミック
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一巻を読んだ時の感想で「あすかちゃんは女神様やぁ……」と私は書きましたが、今巻もまったく評価はブレず。
感じやすい心を持ちながら、しかし男の性欲に絶望することはなく、またしかし処女。
その一生懸命さのおかげで表情がくるくると移り変わることも、どの表情じたいも読者を癒やさないものはないでしょう。
二巻では百合の妹ができて、その交流のおかげで神性が落ちちゃうのかなあと思いきや、妹を吹き飛ばすほどの神々しさをやはり発揮。
やっぱり女神なのです。
はじらいブレイク
昨年で一番ムスコ♂が喜んだマンガでございました。
ただ、ムスコは物を言わないので、語るのが実に難しいです。
鼻の描き方を見ればわかりやすいのですが、マンガも絵もドンドンうまくなっていってることがこの一冊からでもわかりますので、次作も首を長くして待っております。
オトメの帝国(1)
- 作者: 岸虎次郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/03/19
- メディア: コミック
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女子高の日常マンガ。
大島永遠『女子高生 Girl's High』や宮崎摩耶『ゴクジョッ。』が女子高生をお下劣ドタバタギャグの芸人として描くなら、こちらは、同じ生態のはずの女子高生を生々しくも妖しげな百合少女として描きます。
『けいおん!』のような男性側の女子高美化のカウンターとして、特に『女子高生 Girl's High』なんかは描かれているわけですが、私には『オトメの帝国』はまたそのカウンターのように思えるのです。
確かに女子高の生徒は、耳年増の下品で傍若無人の恐いものなしかもしれませんが、大好きな友達が隣にいるからこそそんなふうにテンション上がっちゃうのです。
ナナとカオル Black Label(1)
ナナとカオル Black Label 1 (ジェッツコミックス)
- 作者: 甘詰留太
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2011/06/29
- メディア: コミック
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昨年で最も胸の鼓動が高まった一冊。
『ナナとカオル』の外伝で2人が先生に連れられてSM合宿しちゃうというお話。
先生がポツリポツリと話す官能小説のような台詞は、読者までもじわじわ飲みこんでトランスさせていきます。
ナナが縛られてる先生のパートナーにトランス的に同化して高ぶってるのが非常にいいです。
お昼のパートで先生方に聞かされた過去エピソードが複線となって、ナナの同化の足がかりとなっていきます。
先生のロールプレイという物語と複線が回収されていくという物語の二重の緊迫感。
どのキャラクターもプレイが進むにつれ感情が高揚していきますが、身体が気持ちいいのはその結果にすぎません。
その性感が我々読者の、キャラクターのドキドキへの同化の足がかりとなるわけなのです。