超雑把、適当、マンガにおける黒人表現の歴史
たまたま参照できたマンガだけで適当に検証していきます。
黒人というか褐色キャラを集めただけなのですけれど。
卒論のネタにしようと思ったら先生にボツられてしまったので、まあいいです(笑)
ザ・原住民という感じですね。ベタで塗りつぶされた肌、タラコ唇、まん丸の目、で記号化されております。
アメリカの黒人。こちらはただ顔にトーンを貼っただけで、そこまで黒人の身体的特徴を強調してません。
ただレイプ未遂ですけどね・・・・・・w
アメリカの学校に通う主人公のいいお友達。顔にトーンを貼っただけ。
―――――1989〜91年 黒人差別問題 ↓―――――
鳥山明『Dr.スランプ』1990年
(名前未確認)
孫引きなのでどんなキャラなのかよくわからないのですが。
手塚の描いた黒人をマスコット化したような見た目ですね。
この表現は「黒人差別をなくす会」に講義を受けたので、コミックスでは猫っぽいキャラに修正されています。
『ふしぎの海のナディア』はこの時期(1990〜1991)
褐色萌えを世に広めたと言われるナディアはこの時期。
黒人表現が叩かれていたこのタイミングで放映というのはなんというかふしぎですね。
作・活鹿北星 画・浦沢直樹『MASTERキートン』7、小学館、1991
リトル・ジョン
イギリスの黒人。悪そうな目、やはり悪役。デザインもまさに黒人っぽい。丸目、厚い唇。ただ、肌はトーンです。
この表現は当時は差別じゃなかったんですかね?
肌がトーンならセーフなんでしょうか。
―――――1989〜91年 黒人差別問題 ↑―――――
弘兼憲史『加治隆介の議』3、講談社、1993
現地人(アメリカ)
政治家のマンガ。
こちらも悪役です。上の人と酷似してますね。
原作・一色伸幸 作画・山本直樹『僕らはみんな生きている』、小学館、1993
セーナ(ベトナム)
こちらはアジアの褐色。
ミステリアスな雰囲気を醸し出しておりますね。南洋幻想的なものでしょう。
肌が黒いという表現が、斜線→トーンと変化しております。
モブキャラ(ベトナム)
ベトナムの兵士の方。
大島司『シュート』29、講談社、1996
光岡丈時、ジョージ光岡(日系ブラジル人)
日系ブラジル人の助っ人な彼です。
見るからに頼もしい感じの顔立ち。
氷川へきる『ぱにぽに』2、エニックス、2002
ズーラ(海外)
このキャラ、実は女の子。
女性なのにゴツいというギャグです。ちなみにアニメでは麦人さん(男性)が声を当てました。
容姿的に世が世なら確実に差別表現認定されそうですが、礼儀正しいという性格設定でこれを匠にカバー(?)
小林尽『School Rumble』5、講談社、2004
ララ・ゴンザレス(メキシコ)
メキシコからの留学生。
ズーラとは違ってこちらは普通の美形な容姿にトーンを貼っただけ。
台詞にカタカナを混ぜることでも外国人感を演出。
平本アキラ『俺と悪魔のブルース』1、講談社、2005
RJ+モブキャラ(アメリカ)
こちらはガチで史実に基づいて黒人を描いた作品。
白人による黒人差別の描写もあったりします。
坊主頭で唇は分厚い。肌はトーン。
九条キヨ『ZONE-00』1、角川書店、2007
朧児(魔物)
魔物と書いてモノノケと読みます。
白くない肌がワイルドで怪しい雰囲気を醸し出す敵キャラ。
脚本・倉田英之 漫画・okama『CLOTH ROAD』4、集英社、2007
フェロ・フレグランス(右)(中米系)
マチュピチュ(左)(南米系)
服でバトルする未来の世界を描いたマンガ。
このシーンは世界各地の代表が集まって最強を決めるお祭り。
代表7人中、褐色キャラが3人もいることにも注目。
フェロはドレッドヘアーの中米系。ボロを纏い匂いで戦う。
マチュピチュは名前からして南米系。アスリート的に素早い動きで戦う。
ジュリエットは元孤児。
かわいそうな幼女ということで東南アジア系かなと勝手にイメージ。
バトルの天才な設定。
原作・花田十輝 作画・乃花タツ『ホーロロギオン』2、アスキーメディアワークス、2010
アシャラ(ギオン)
役どころとしては時の妖精みたいな感じ。
ただトーンを貼っただけ。
南洋幻想チックな妖艶さをまとっております。
Noise「ステレオタイプ」、『COMIC LO』、vol.76、茜新社、2010
ネフェル(エジプト、ハーフ、在日)
エロマンガのヒロイン。もちろんセックスします。
タイトルが皮肉っぽいですね。
エジプトキャラを押し付けられて無理してエジプトっぽく振舞うネフェルさん。
それを察した彼氏が「そのままでいいんだよ!」みたいなこと言って感動の中セックス。
みたいなストーリーです。
やっぱり自分の手の届く範囲を拾っただけじゃ微妙ですね。
ただ、黒人差別問題のあとの褐色キャラの広がりは見てとれると思います。